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ボーはおそれている映画の感想・劇場でみたのは凄かった

「ボーはおそれている」という映画について、劇場での鑑賞体験は本当に印象深かったです。

アリ・アスター監督が好きで、前作も見ていて好きだったので今作も見ることにした。ちょうど友達になにか映画を見に行かないかと誘われたので、「ボーはおそれている」を見ようと提案し、2人で見に行くことになった。

10時半頃の上映回でコンコースは割と混んでいた。「ハイキュー」の映画を見に来た若い子が多い様子だった。チケットは券売機で購入した。3時間という上映時間に不安を感じたのでトイレに行けるよう通路側の席を購入した。ポップコーンの塩味Mサイズとウーロン茶を購入し入場した。

映画館は大きなイオンモールの中にあり、そこまでは電車で移動した。朝10時半頃の上映回だったので友達とは現地で10時頃待ち合わせした。雨が降る予報だったが降っておらず、曇って空は暗く、どんよりした天気だった。

目次
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ボーはおそれている映画の感想と評価

物語の主人公は精神的に不安定な中年のボー。彼はセラピストにセラピーを受けている。セラピーが終わったあとボーが住むアパートに帰宅するが、そのアパートは異常なほど治安が悪い地区にある。次の日ボーは母が住む実家に帰省予定だったが不慮の事態により帰省できなくなる。

その後、母が急死したという連絡が入る。さらに予期せぬ侵入者も現れ、動揺したボーは裸のまま道に飛び出し、車にひかれ意識を失ってしまう。

異常なほど治安が悪い土地は、現実なのかボーの妄想なのか判断がつかず悲惨だが少しコメディ要素もあり面白く感じた。母を疎ましく思っているはずだが母の死にショックを受けたボーが気の毒だった。

意識を取り戻したボー

意識を取り戻したボーは外科医夫婦の家で治療されていた。この夫婦は一見優しい夫婦だが、どこか怪しくボーを不安にさせる。夫婦の他にも攻撃的な娘と、亡くなった息子の友人で精神を病んでいる元軍人もこの家に住んでいる。

母親の葬儀に急ぎたいボーだが、事故によって怪我をしておりなかなか家を出ることができない。外科医の妻はボーになにかを伝えようとするが意図することがわからない。いよいよ母親の葬儀に出発できそうになるが、外科医の娘が死亡し、ボーは元軍人に追われることになる。
優しい外科医夫婦だがどんどん気味が悪く感じる演出が怖かった。攻撃的な娘が自殺のような死に方をし、我を忘れてボーを攻めたてる外科医の妻の演技が凄まじかった。

森の中で出会った妊婦に助けられる

追われる途中に気絶したボーは目を覚ますと森の中で出会った妊婦に助けられる。不思議なコミュニティに招待され、演劇を鑑賞する。演劇はボーの人生とリンクしていき、不思議な体験をするが、元軍人に襲撃されめちゃくちゃになってしまう。
演劇パートが長く、最初は意味がわからないがボーの理想の人生が描かれていたのでは、と感じた。ボーにとって理想的なコミュニティが現れるが崩壊してしまい一気に現実に引き戻される落差が怖かった。

結末と感想

森を出たボーはやっとのことで実家にたどり着く。すでに母の葬儀は終了していた。母は大企業の社長だった。そこにボーの初恋の女性がやってくる。2人で性行為を始めるが、ボーは母から性行為をしたら死ぬと脅されていたため怯える。

しかしボーは死なず、なぜか相手の女性が死亡した。
そこに死んだはずの母が現れる。実は母は死んでいなかった。母の異常な執着により、一方的に責められるボー。屋根裏で悪夢のようなものを見せられる。
ボーは衝動的に母の首をしめる。その後船に乗り、どこかに漕ぎ出すが、ついたところはコロッセオのような場所だった。そこは衆人環視のもと、ボーの裁判が行われており、母や弁護士に糾弾され、ボーは船が転覆して死んでしまう。

母親が実は生きているところは声が出るほどびっくりした。今まででてきた登場人物がすべて母親の差し金では?ということが示唆され、ボーとともに観客もパニックになる。ボーへの異常な愛情を持っている母親かと思ったが実は愛情ではない、ということがはっきりと明言されており誰にも愛されないボーが不憫でならなかった。

事前情報をほとんど入れずに鑑賞したため、数々の展開に本当にびっくりした。ひとつひとつのカットにいろいろなメタファーが込められていて、あとから友達と話したり考察サイトなどを見るのがとても楽しい作品だった。ハッピーエンドとは程遠いので、元気があるときにしか見れないし、楽しめない作品だった。

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ボーはおそれている口コミ感想評価レビュー

近年のホラー、スリラーの傑作である「ヘレディタリー継承」や「ミッドサマー」を世に打ち出した監督であるアリ・アスター作品の最新作とのことだったので
直前まで予告編を見返したり、サブスクで過去作をもう一度観たりして、かなり期待を膨らませながら公開日を迎えた。

期待に胸を膨らませながらチケットを購入、平日だった為か席は選び放題で助かった。
時間に余裕もあったのでコーラとポップコーンを購入、入場前にお手洗いも済ませて「さあ観るぞ!」と準備万端でスクリーンへと向かった。

場所は駅前にあるイオンシネマ。
仕事終わりに車で向かったが広大な地下駐車場のお陰で難なくアクセスでき、映画の時間よりだいぶ早く到着してしまった。
すっかり外も暗くなり、もう少し上映開始が遅ければレイトショーになりそうな時刻だったがこれから大好きなアリ・アスター監督の最新作が観られると考えたらさほど気にならなかった。

選んだ席は勿論ど真ん中。
そして首を上げずに観られる気持ち後方の席。
スクリーンとの距離感はこのくらいがちょうどいいと常々考えている。
早めに着いたこともあり、劇場内には一番乗りだったがあとから数人まばらに入場してきた。
全員が席に着いた感じだったが妙に観客が少ない、(平日だしこんなものだろうか?)等と考えていたが、鑑賞後にはその訳を嫌でも知ることとなったのだった。

まずは映画のあらすじに触れていく。
主人公であり極度の不安症患者の「ボー」が悪夢的な帰省体験をするというもの。
冒頭はボーの誕生シーンから始まり、次のシーンでは不安症のカウンセリングを受けている。
カウンセラーはどうやら「ボー」が母に対して恐れを感じているのではないか、心の底で拒絶しているのではないかと考えており、
カウンセリング中も「母に死んでほしいかね?」と問う
恐ろしい内容の質問に対してボーは直ぐに否定の言葉を発するが、どこかその言葉に自信はなさそうだ。
そしてカウンセリングが終了し帰路につくボーだったが、通りでは武器の販売、荒っぽくわが子の手を引く親子、挙句の果てには飛び降り自殺まで起きている凄惨な治安だった。
※このさきも多々不条理な描写が出てくるが、前提としてボーは極度の不安症で”信頼できない語り手”であることを頭に入れておいてほしい。
その後、ボーは自宅へと帰り、明日に迫った母の待つ実家への帰省の準備をするのだが
隣人のせいで眠れず寝坊し
慌てて準備をして鍵をなくし
水を買いにコンビニに行き締め出され
何もできずにもう一夜を明かしてしまうという起こりうる最悪の出来事すべてが重なってしまう。
どうすればいいものか困り、母に電話すると…

母が怪死した、と報せが入るのだった…

ここまでが序章の内容なのだが、自分でも書いていて混乱するレベルで意味の分からない物語なのだ
ボーが極度の不安症であるため、観客が観ている描写が現実のものなのかはたまた幻なのか全くわからないまま話が進んでいく。
観客は必死にどれが現実でどれが幻なのか?この描写の意味は何なのか?必死に考えてボーの帰省についていこうとするも、
アリ・アスター監督の創るサイケデリックでクレイジーな世界についていけず、振り落とされていく。
事実、他の映画館では結構な割合で途中退出者が続出しているとの噂も聞いた。
本作はそんな、我々観客の度量を試すかのような挑戦策だと感じている。

本作を通して伝えたいメッセージや、意図、本質などを探るのはおそらく至難の業だろう。
少なくとも私のような少し映画をかじっただけの人間には到底理解の及ばない作品だった。
本作は勿論意味不明で理解し難いのだが、「面白くない」訳ではないのだ。
ボーの挙動不審具合に笑ったり、何もできないながらもボーが進む姿に少しの応援をしてみたり、意味不明な映像の洪水を何も深読みせず楽しんだり、と。
日本版のキャッチコピーにもある「体験したら戻れない、オデッセイスリラー」という文だがこれは全くもってその通りだと思う。
今まででトップのぶっちぎりで意味不明な映像を3時間観覧し、「よくわからんけどなんか良かったな…」となった私は、恐らく戻れていないのだろう。

この作品はどこまでも意味不明で、悪趣味で、さっぱり理解不能だが愛すべき作品だと感じる。
願わくばこれから視聴する方が途中で視聴を投げ出さず、ボーの世界にどっぷりハマってくれると心から嬉しく思う。

 

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