1月に彼と「ウォンカとチョコレート工場の秘密」を映画館に観に行った際、予告としてやっていた。
ウォンカはハッピーなミュージカルだったが、哀れなるものたちは予告も飛び降り自殺から始まり衝だった。
予告という短い2ー3分の中でも引き込まれた。癖になる機械的音楽とモノクロ映像を使った不思議さにも引き込まれ、忘れなくなり観たいと思った。
新宿ピカデリーの4番スクリーン
朝8時15分スタートだというのに盛況だった。三分の1は埋まっていたと思う。新宿ピカデリーの4番スクリーンでチケット購入はネット。
飲み食いをするような映画ではないと分かっていたものの早朝で朝から何も口にしていなかったためポテトとチュロスとウーロン茶を購入した。
また映画に集中したかったのでチュロスは開始前に食べ終えた。
ポテトは時々口にしながら観ていたが口元に持っていきながら手が止まってしまったり
口を開けたまま見入っていたりというシーンが何度もあった。小さなポテトも完食できないほど夢中にさせてくれる映画だ。
選んだ映画館は新宿ピカデリーで家からドアトゥドアで40分ほど。西武新宿線ユーザーなので乗り換え無しで行くことができる。また通勤定期も所持しているため
こちらを選んだ。彼と同棲しているのだが彼と映画の趣味は違い、お互い違うものを同じ時間帯で観るという手法を選んだためこの時間・この映画館になった。
お互いに観たかった映画が見られて非常に満足している。
座席の位置はEの端から2番目本当は真ん中あたりがよいのだが集中したかったことと周りの音や動きにストレスを感じたくなかったため端にした。
スクリーンとの距離間は近くなく遠くなくまずまずの位置だった。混んではいたが1人客が多く、特に女性が多かったため落ち着いてみることができた。
PoorThingsの感想と評価
欄干から女性が飛び降り自殺をする。医学博士であり医学生に手術などを教える立場の教授に見つけられるのだが、彼女は身ごもっており胎内の子供は存命だった。
教授は彼女を引き取り、胎児の脳を母に移植する。すると見た目は美しい成人女性である赤子が誕生した。何の言葉も話せず投げたり殴ったり、見たもの全てに興味を示していく。次第に彼女は言葉を覚え考えるようになり、様々な体験を望むようになっていく。
はじめは家の中で隠されるように生きて家の中の人々としか触れ合わなかったが、彼女に魅入られたある男に連れられて世界に出ていく。彼女は世界を見る中で自分がどれだけ無知であったかを知る。
また社会やヒエラルキーの中で生きていない分、何の色眼鏡も持たない彼女にとって当時の男尊女卑や格差社会は不思議でたまらなく映るものだった。性や死生観、社会にはびこる偏見などあらゆるものが彼女の目を通して描かれていく。彼女自身も今までなぜ人(特に男性)の言いなりになっていたのか強く懐疑するようになり、自分で体験して自分で考えることを好むようになっていく。
様々な人と出会い、本を好むようになり、知的好奇心をはぐくみ将来に対する希望や目標を持つようになっていく。やがて彼女のもとに教授の危篤を告げる手紙が届き、彼女が「生き返った」自宅へと戻る。そこで彼女は自分のルーツを見つめなおすことになる。
大傑作であり大問題作であったが非常に面白かった。この映画ではタブー視されるものがなく、何にも恐れがないようにオープンに映し出されていくのが衝撃的だった。
女優エマストーンの怪演も素晴らしく、新たな新境地だと感じた。主人公の冒険や成長を通して、社会への様々な問題提起がなされているのも高揚し何度も唸った。
PoorThings感想と評価のまとめ
「PoorThings」は、衝撃的なプロローグから始まり、医学博士によって救われた女性が不可解な手術を受け、新しい人生を歩み始める物語。
映像と音楽の独特な組み合わせが、この作品に独自の雰囲気を与えており、モノクロの映像と機械的な音楽は観る者を魅了している作品ではないでしょうか?
主人公が言葉を学び、考え、成長していく過程は深く感動的であり、社会の偏見や格差に対する鋭い視点も見逃せません。エマ・ストーンの演技は非常に印象的で、彼女の演技範囲の広さを改めて証明し、繰り返し観たくなるような衝動を与えてくれます。
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